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 さて中間選挙で、民主党が議会をコントロールする雰囲気になってきたが、それで宙ぶらりんになってしまう外交問題を懸念する声が高まっている。それは共和党のプロパガンダかも知れないが、実際に北朝鮮などとの対話がうやむやになってしまうかもしれないし、北のもっとも大きな資金源と囁かれている南の財団と癒着がある民主党が、北を放っておく可能性も高い。決して共和党政権を望んでいる訳でもないのだが、今の民主党にも期待できないのが現状だ。ただ、環境問題をベースに若い世代にアプローチしてきた彼らなので、それらは良い方向に行くのかも知れないよね、キース?

今月の役者
 “ラッパー全員が役者”と、ハリウッドのエージェンシーで言われているらしいが、意外なラッパーが役者デビューする。この現代版の『波止場』とも言われている社会派の作品、『Coalition』では、ウータンのレイクワンが、その演技を見せている。内容は、移民達による不法な労働によって、組合の労働者たちが翻弄するというもので、他にチャック・ジート、フランク・ヴィンセントなどが出演している。久々のNYらしいワーキングクラス映画の様だ?

今月の未払い
 そのウータンの2軍監督的なプロデューサーであったトゥルー・マスターが、ウータンのオーガナイゼイション、ディグス・ファミリー出版をロイヤリティ未払いで訴えている。しかしながら、ウータン側は、「全くの偽り」と公表、家族的な経営をしている自分たちを訴えるなど持っての他とも語っている。実際、“ヒップホップの殿堂”入りを果たしたウータンだが、授賞式では、楽屋でのメンバー間の不和が囁かれていた。カパドーナも一時、このディグス・ファミリーを訴えていたのだが、まだまだ問題は続く?

今月のパブリック・アナウンスメント
 ドクター・オクタゴン、又はクール・キースがMTV企画の、地球温暖化への警告番組に参加した。更にコマーシャル版として編集された彼の音楽をフィーチャーしたヴァージョンもMTV系列でもこれから放映されるとのこと。森林伐採、温暖化など、次の世代へ地球をマシな形で残していこうという内容だが、実際、温暖化に一番貢献しているアメリカで、最も懸念されている問題でもある?

今月のアニヴァーサリー
 恒例のズールーネイションの33周年が、11/9からハーレムはケネディ・センターで行われている。今回もズールーゆかりのDJ、MC、Bボーイから、ブラック・インテレクチュアルたちによるレクチャーや、DJ、Bボーイ・バトルなど盛りだくさんである。皮肉にも、ここ数年、趣旨に関係ないヨーロッパからのグループや、白人のティーン・エイジャーの参加が目立っている?

今月のギグ
 フレディ・フォックスが、最近活発にライヴを行っている。ワーズワースというMCとともに、全米クラブ・ツアーをはじめた彼が、ダウンタウンは、ミッドウェイというクラブでキック・オフした。ニュー・アルバムも、著名プロデューサーたちとのコラボで、充実した内容だが、相変わらずの10分にも及ぶフリースタイルで、集中力が無くなった現代のオーディエンスに挑む?





沼田 充司
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DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 (Photo by Tiger)