Papa B節健在! 横山剣と組んだ先行シングル「Life Is Beautiful」で突っ走ってくれたPapa Bがあのテンションそのままにニュー・アルバム『Life Is Beautiful』をリリース。さっそく彼にそれぞれの曲について語ってもらった。

「マスタリングなんかでNYへ行ってきたんだよ。NYじゃラジオとCarlton Livingstonのショーのフロントアクトをやって来たよ。どっちもNYの友達の関係で急に決まったんだけどね、ラジオはちょっと出るぐらいかな?なんて思っていたらしっかり1時間位時間があってラバダブをやったね。本当はFire Bの皆も連れていきたかったんだけど、皆忙しくてね。でも、Carlton Livingstonのショーには(Chozen)Leeも一緒に出てくれて、2人で早口でコンビネーションやったりね。面白かったよ。日本人はこんなヴァイブスでやっているんだぜってのも見せたかったしね。一応、仕事で行ってスケジュールもタイトな中、楽しくやらせてもらって申し訳ないんだけどね。ハハハ」

 と、いきなりこんな具合でインタビューが始まった。如何にもPapa Bらしいしゃべりだったのでこのままつらつら書きたいところだけど、本原稿では収録曲について語ってもらったところのみ抜粋。勿論、彼が曲について語っている中に、彼の考えている事や、彼らしさが出ていると思うので、その辺が読者の皆さんにちゃんと伝わってもらえれば幸いです。

“Wild Speed”
 「コレは、一番最後に出来た曲だね。また新しい早口スタイルを作らないとね。新しい早口で皆興奮してもらえれば良いよね。早口はオレも聴いていて楽しいしね」

“Time Capsule”
 「Sunsetがプロデュースした奴だね。気持ちの良いオケだよね。最初に“Oldies But Goodies”ってフレーズがあってそこから作ったんだけど、自分のこの曲がメッセージになって、未来の若い人達が聴いてくれたらそれは素敵な事でしょ? そういう曲だね、うん」

“Life Is Beautiful”
 「(クレイジーケンバンドの横山)剣さんは、昔から好きなアーティストだったんだけどね。今回のコレはいきなりド頭から“出る杭は〜”って詞でしょう。このインパクトだもんね。この時点でもうバッチリって感じだったよね」

“Sugar Pie”
 「こういう曲はオチが重要だよね。ちょっと流され易いような男が主人公でね。あと、ちょっとブリッジを付けてあったりしてね。コレは俺なりにアメリカを意識してみたんだよね。ワハハハ」(※筆者註:「アメリカを意識」とはR&Bを意識したという意味)

“黄金の街”
 「カントリー&ウェスタン調だね。映画仕立てでコレはもうオレ・ワールドだね」

“Dancehall Army”
 「コレはもう“意気込み!”だね。映画の『コンバット』みたいな感じの世界の設定でね」

“Kicks!”
 「最初は他のネタで作ろうかと思っていたんだけどね、昔MoominとNYで買物していて靴を買った時の事を思い出して結局こんな感じになったんだよね。今年の夏もイベントでMoominと一緒になる機会もあるだろうから楽しみだよ」

“Nuh Tek Back”
 「今回一番最初に出来た曲だね。とてもストレートなダンスホール・チューンをやりたかったんだよね。前回のアルバムは、自分は音楽の事をこういう風に考えているんだよってのを出したんで、今回はより現場を想定した感じの曲を出してみようかなって事で、この曲を切り込み隊長にしてどんどん作っていった感じだね」

“Hold Your Hand”
 「UKのラヴァーズみたい感じだね。こういうのもやってみたかったんだよね。オケも良いでしょ? フィーチャリングの有坂美香ちゃんの声もそんな感じでバッチリはまったしね」

“Sweat & Tears”
 「こういう曲は定期的に唄っていきたいよね。今ってパソコンや携帯が無いと成り立たないでしょ? でもその時点でマシンに支配されていると思うんだ。1人でそんなの嫌だって言ってもしょうがないしね。機械を中心に世知辛い世の中になりましたね、って感じなんだよね」

“ふたりのロード”
 「コレは昔作った曲だよね。コレはディレクターの人とスタジオで聴いていて、良い曲だから入れちゃおうかって感じでね」

 だいぶ駆け足での紹介になってしまったけど、最後にこんな事も言ってくれました。

 「自分で満足している作りになったんで、あとは聴く人がどう思うかだよね。もっとも満足出来ないものは出さないしね。まあ満足出来るものが作れるっていう恵まれた環境がある事に感謝しているよ」



"Music Is Beautiful"
Papa B
[東芝EMI / TOCT-26046]