今年、結成15周年を迎えたMighty Crown The Far East Rulazが自らのレーベル、Life Styel Recordsの第二弾コンピをリリース。彼らが実践するライフ・スタイルから生まれたメッセージがたっぷり詰まった濃度の高い歌と音、しかと心に刻み付けろ!

“大きな木になっているたわわな実 その下にはOne Big Family 頑張っている奴皆同じ様に その身焦がすよな 夢抱いていい Take Good Care 好きな様にやれ It's Your Life So We Say.  全て意味があるとすればそこはMake My Day”(「One Big Family」より)

 この木何の木、“ライフ・スタイル”の木……という(?)印象的な絵(Bon画伯の筆)のジャケット。Mighty Crownのレーベル“ライフ・スタイル・レコーズ”の登場は、2000年代の一つの大きな希望だったように思う。表面、つまり地上に見えてくる部分よりも、本当はもっともっと深く広く根を張ったシーンという名のルーツ。後に登場する「Jungle Roots」(Fire B)というコンセプト同様、そこに示されていたものはもう限りなくデカかった訳で。また“ライフ・スタイル”という“常に音楽が流れる環境(頭の中、を含む)”の中で、それそのものに命を懸けていることを自らに問う日々の闘い、つまり“流儀”を重ね合わせたその名前は、決してハンパな気持ちじゃ付けられなかった訳で……。

今年で結成15周年という大台に乗る“横浜が世界に誇るサウンド”Mighty Crownは本誌読者の方々ならご承知の通り“日々是精進”を地でゆく存在として最高のロールモデルであり続けてきた。彼らが99年に「World Clash NY」でアジア人として初めて優勝した時も、誰もがその快挙に耳を疑わなかった。何故か? それは彼らがどんな現場でも手を抜かなかった、という事実を誰もが知っているからだ。そんな当たり前のことを疎かにせず、同じことだけしかやらないのではなく、常に上へ、そして横へ、とその枝を広げてゆく彼らの存在は、今回の約5年振りとなる『ライフ・スタイル・コンピ』第2弾のジャケットでも表現されている通りだろう(この木何の木、具合も凄い!?)。

言うまでもなく、この木は彼らMighty Crownだけで成り立っているのではない。土臭くて当り前。そこに関わる全ての人と人との繋がり、それがあってこその大きな木、なのだから。その内容については、ここでクドクドと説明するまでもないと思う。何故ならば、どのチューンにも強いコダワリと深いレゲエ愛が横溢してるから。彼らにしても、コンピレーションでこれとこれが推し曲、的なモノは作りたくなかった筈だから。そんな“どれもヤバい”と臆面なく言えるこのコンピは、音の部分だけでなく、顔合わせのアイデアや、昨年の「Road To レゲエ祭」に登場し皆を沸かせた面子の導入を含め、Mighty Crownのレーベル“ライフ・スタイル”らしいものとなっている。

世界中の誰に聴かせても「これがレゲエだ」と胸を張って言える音楽、それ以上に拘るものなんて何がある?という彼らの声が聞こえてきそうな会心作、である。“気になる”ヒトはまず試聴してみよう。




?uLife Style Records Compilation Vol.2?v
V.A.
[Toshiba EMI / TOCT-26018]