Painted by Yasuo Yagi / Text by Noboru Yamana





 パイオニアーズって相当古いネタだね。1975年当時、トロージャンの権利を取った日本フォノグラムから出たのは、ケン・ブース、ジョン・ホルト、パイオニアーズとシマロンズであった。シマロンズの邦題『とび出せソウル・レゲエ』って…orz。ホルトは『レゲエ魂』、多分「だましい」と濁って読むんだろう。その夏、その2グループは来日、確か日比谷野外音楽堂でライヴをやっている。日本のスタジオでレコーディングもして帰った。両者共同名義の『レゲエ・センセイション!!』(RJ7050)と、シマロンズは内海利勝(exキャロル)のバックで『ジェミニpt.1』(FX6038)も残した。前者は今は手元にないが、かつてどこかで、ビートルズ「オブラディ」をエロ歌に替えていて笑えると書いた。後者はホルヘ・サンタナのソロとジャケ似で有名。また昨今のラヴァーズ人気に合わせて言えば、実はシャロン・フォレスターのLPも出たのだが、何故か『New Music Magazine』のレヴューに漏れた。

 パイオニアーズは、マジで語るようなグループではないが、気の置けない、憎めない感じがいい。スキンヘッド物、もっと言えばノーザン・ソウルのオールナイターたちにも受けたんじゃないか、というタイプの歌が結構ある。画伯が書き込んでいる曲名は、61年の米ジャリタレ、Eddie Hodgesがケーデンスに残した大ヒットだが、彼らがこれをダイレクトにカヴァーしたのか、あるいはアイズレー兄弟(検索でわかった)などのソウル・ヴァージョンを手本にしたのか、僕の残りの人生の中でそれが解明されるかどうか、全くどーでもいいことだ。