ナンジャマンの主宰するプロダクション、“爆音シンジケート”所属の女性デュオ、マキ&ナオことシンジケート・ガールズが待望のファースト・アルバム『Flower』を堂々と完成させた。ナンジャマンがレーベル発足後、最初に手掛けたテープ作品、98年の『Bumper Hit』でシーンに登場して以来、男社会のハードな現場で、まさに若手ディージェー並みの下積み経験を積んでのアルバム・リリースだ。まずは無条件で2人を祝福したいと思う。そんな彼女たちのひとり、マキにメールで質問をしてみた。


どんな経緯でこのコンビを結成したの?
マキ(以下M):96年に2人が所属していた某音楽事務所で出会い、最初は3人でユニットを組んだんですが、1人が抜け、ナオとの2人になりました。その事務所では音楽の方向性が合わず、辞めて、2人でR&B系の歌を歌ってました。その当時、私は個人的にレゲエの小さい箱で歌わせてもらうこともあって、ナオも一緒にレゲエにはまっていったので、「2人でレゲエで歌おう」ってことになったんです。98年だと思いますが、ナンジャマンが『Bumper Hit』を作っている時に、コーラスを探してて、タクシー・ハイファイの渋谷さんとか、アミーゴ・ガン・ショット・クルーのサワくんが声をかけてくれて、最初、コーラスだけの予定だったんですが、ナンジャマンに「お前ら持ち歌あるんか?」って言われて、歌ったら、「ええ感じやな、入れよう」ってことになって、1曲入れてもらいました。

ようやくファースト・アルバム発表ですが、今の心境は?
M:「やっと!」って気持ちです。アルバムの話は何年か前からあったんですが、時間かかったけど、自分達では逆に今の時期にリリースできてよかったと思ってます。

何か思い入れのある曲や、伝えたかったメッセージなどありますか?
M:最後の「恋詩」です。今まで恋愛の曲は失恋とか、切ないものしか無かったので、相手を大切に思う気持ち、感謝の気持ちを歌にしました。でも、聴く人も、恋愛だけに限らず、家族や友達など、大切な人を思い浮かべて聴いて欲しいです。その他の全ての曲に、私達の生活、家族、恋愛、夢、歌、音楽、仲間など全ての思いが詰まっています。

 『Flower』と冠されたそのアルバム。エグゼクティヴ・プロデューサーはもちろん社長ことナンジャマン。現場の制作指揮は次長こと本誌でもお馴染みのサンダー・キラー渋谷氏。トラック制作のほとんどを爆音シンジケートの懐刀ことトラック・メイカーのダディ・O氏が担当。深みのある秀逸なラヴァーズ曲がいくつか収録されているのだが、それらにはホーム・グロウンのタンコ、ママ・R、イワッチが参加している。客演には、イントロにビガ・C(ジャムテック)、名曲「行きたきゃ行け」(カム・ホーム)オケを使用した「Eternal Love」ではヨーヨー・C、ポッセ賛歌とも言える「爆音シンジケート・オールスターズ」ではナンジャマンを始め、爆音入りを果たしたジュニア・ディー、イージーといったレーベル・メイトが全員参加と、侮れない強者どもが参加している。ミックスはジャマイカのデジタル・B。この数年の間にナンジャマンが築き上げたネットワークをフルに使用してのスキのない連携プレイで作り上げられ、そこにひたむきな彼女たちの姿勢がストレートに表現され、その想いがにじみ出してくる好内容な作品。是非チェックしてみて欲しい1枚だ。




"Flower"
Syndicate Girls
[爆音Syndicate / BSCT-006]