「Like a sunshine, my memory」から早半年近く、8月にリリースされる待望の4thアルバム『QUEENDOM』に先駆け6/16、シングル「SOLDIER」をリリース。タイトル通りルーツ色の色濃いメッセージ・ソングで、アルバムへの期待感が募る曲に仕上がったようだ。

年明け早々にシングルを放ったPushimが、約半年ぶりにニュー・シングル「SOLDIER」をリリース。一聴して分かり驚くのが、ルーツ魂が燃え盛るロックな“どレゲエなサウンド”ということだ。ダンスホールが盛んな現在、Pushimのような実力&地位を持つアーティストが、シングルとして基本に戻った“どレゲエ”を聴かせてくれるのは、ある意味チャレンジだが、非常〜に意義深く、また興味深い。

 そういった点だけでも興奮してしまうのだが、前作のラテン・フレイヴァたっぷりの「Like a sunshine, my memory」も大掛かりなアレンジで、下手なシンガーが歌うと火傷するようなサウンドだったけれども、今回の曲も“Pushimの気迫溢れるヴォーカルだからこそ成立つ”純度120%のレゲエ・サウンドで大・大・大興奮。強烈なサウンドをたたき出しているのは、Pushimとは家族的共同体のHome Grown。ウネウネと地を這うようなぶっといベース、小気味良くディレイの効いたパーカッション、それらに“どこからでもかっかってこい”的な強さを感じさせるPushimの歌声が絡み、イナタくゆる〜いパワフルな音に体が火照りまくり。サウンド・システムの爆音で聴いたら昇天必至だろうし、事実、先日の沖縄のビッグ・ダンス=通称「タワレゲ」で初披露した際、会場の盛り上がりもハンパなかった。

 さてさて、カップリングには、久々のカヴァとなるレベッカの「真夏の雨(紫陽花フレイバ)」を収録。Pushimが中学生頃に好きだった曲ということだが、原曲の持っていたレゲエの味わいを、プロデューサーにロッキング・タイムの森俊也、スティール・パンにリトル・テンポの土生“Tico”剛、ミックスにドライ&ヘビーの内田直之といった強力な布陣で、ダブ色の強い感じに再構成。こちらも直球的なレゲエ全開で、非常に美味。

 夏にはニュー・アルバム『QUEENDOM』がリリースされる予定らしいので、まずはこのニュー・シングル「SOLDIER」と「真夏の雨」で身体を温めウォーミング・アップ。で、来る夏に備えたいところだ。





"Soldier"
Pushim
[Ki/oon / KSCL 685]