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  早いもので、もう2004年となりました。個人的には、例のテロ事件から、あまり経っていない気がしていますが、世界は、あれからより明からさまにな り、不正や陰謀が成功を重ねています。アメリカは、ご承知の通り、景気が上がり、誰もがそのお溢れに授かろうと、必死ですね。小泉首相の本音も、遂に出ました。つまり、みんなソルド・アウトということですね。我々には、ヒップホップの動向がそうであったので、あまり新しい事ではないですが、世界の方向の実権を握る連中とは、実に下らない人間の集まりだったというのは、諦めれても、悲しい事実です。階級闘争は、この様に今でも続き、利益を独占するという精神は、何処かで止めなければ、この世界が滅びるのは、必死です。

誰もが、アメリカは長続きしないと簡単に言いますが、アメリカの価値観によって作られた経済のシステムは、アメリカが滅びても、一人歩きを続けます。もう一度、リーダー選び、と言っても、今は政治家を選ぶだけではありません。経済界に誰が居るのかも多いに関係あり、つまり、我々が何を買うかという購買のパターンも大きく関連してきます。アメリカの景気の話に戻りますが、ペプシ、今回のイラク侵略の大スポンサーの一社ですが、巨大なキャンペーンを始めています。そのスローガンが、"It's The Cola, That Making All These War Possible" …だからって驚かない?

今月のリユニオン  結局、ドイツと組んだソニーじゃ、ラチがあかないって、みんなデフジャムに移籍しただけという結果になったウータンの方々ですが、例の「Run」が、久々のサウンドで好調なゴーストフェイスが、ウータンは、2004年に再び、グループとして活動すると示唆した。去年出所したオールド・ダーティが、ロッカフェラに移籍して一悶着あった彼らだが、レイクワンのソロと、2月に発売予定のゴーストのソロなどの成績を期待して、慢性的に食傷気味な同じサウンドのシーンのバランスをどう崩すのか、見物である。更に、メソッド・マンとレッドマンが、民放で、コメディ・ショウのスターとしてデビューの予定という噂も。既にパイロット版が存在するというこのショウ、レッドマンの地元ニュージャージーに、メスと彼が引っ越してくるというありふれた筋書きで、周りの白人の中産階級が困惑しながらも、彼らのユニークなライフスタイルを受け入れていくという話らしい?

今月の逮捕者  今月と言っても、これが出ているのは2月なので、2ヶ月前の話となるが、年末にモブ・ディープのプロデジィと50セントが、銃の不法所持で逮捕された。50は、マンハッタンのクラブで大晦日に行われる予定のシークレット・ギグの直前、50所有の車両を張り込み中の警察官が調べた所、マリワナと車の床に仕込まれた拳銃を発見、即逮捕となった。噂では、ジャー・ルールがちくったという話だが、マジで命を狙われていると夜も眠れないジャーなのは、必至であります。なぜなら、例のネイション・オヴ・イスラムのファラカーンがビーフ解消の仲裁に入った直後、FM局、ホット97のファンクマスター・フレックスのショウにゲスト出演したGユニットが、明らかにジャーに向けるフリースタイルで、マッシュアップし、明らかに解消する気はないと表明した。下馬評では、どっちかが死ぬまで終わらないとのこと。こりゃ、政治に介入したいラッセル・シモンズも眠れない?

今年のラキム  去年、アルバム発売直前にドレのレーベル、アフターマスを離れたラキムだが、年末のインタヴューでは、かなり辛辣にドレを批判。もはや、プロデュース 能力がないとまで、断言。しかし裏では、エミネムが暗躍していて、これにラキムが憤慨した模様。ラキムもネイションよろしく、5%の信者なので、これは許しがたい話だろう。そのエミネム、人種差別的な内容のデモ・テープがリークし、『ソース・マガジン』が入手、「黒人娘は、馬鹿ばかり」というラインがあるこの曲を、エミネム批判の材料として、『ソース』の付録につける事になった。この騒動、密かに行われていたが、曲の返還を求めるエミネム側に、『ソース』が勝訴し、今年早々、これが出回るらしい。もし、出回らなければ、エミネムがソースに金を払ったという事? しかし、『ソース』、ここでジャーナリスト魂を見せなければ、ただの暴力団?

今年の展望  もはや、今のシーンに不満を持っている我々は、違う人種なのか?と疑問を持つ勢いですが、最終的には、経済の話で、どれだけ我々がオルタネイティヴ なモノをサポートするかが、鍵です。今のトレンドは、すべて大企業がねつ造しているから、フォローしなくても、クール!
今月の写真  懐かしい、クール・ハークのパーティの1カット。これをもって、年賀状とかえさせていただきたい?




沼田 充司
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DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 (Photo by Tiger)