MIX CD
1. Romero SP / Romero Gone Wild Vol.1(Future Shock)
オジロザウルスのアルバムへの参加で話題を呼んだ横浜の地下コネクション=ロメロS.P.が本活始動! その記念すべき初アルバム前に、ミックスCDがリリース、となる。DMC世界大会2年連続のファイナリストであるDJ=Sneeseによるミックスで、使用される音源はフューチャー・ショックを中心としたオール日本語ラップ。エクスクルーシヴも当然ながらfeat.されており、マッチョ、F.U.T.O、ルード・ボーイ・フェイスといったロメロのメンバーを含む総勢21人(!)の8小節リレー曲も!


ALBUMS
2.Menphis Bleek /M.A.D.E. (Universal)

ロカフェラの親方ジェイ・Zの現役引退を受けて、その弟分であるブリークの久しぶりとなる3rdがドロップされた。一児の親となり、どことなく貫録の付いたブリークだが、その自我譲りのフロウと一歩も引かない強気の姿勢は変らず、といったところか。ジャスト・ブレイズを中心とする“ロカフェラ”黄金のプロダクションによる手堅い一枚に。ゲストはT.I、トリック・ダディ、ドネル・ジョーンズ、ネイト・ドッグ、ジェイ・Z他多数。
3. Raekwon / The Lex Diamond Story (Universal)
ウータン・クランの面々にとって新たなステージを意味する03〜04年。RZAに続いては、新たに“ユニバーサル”とサインした“ジェフ”レイクオン、の出番。自らが関わった今作(3rd)は、プロデューサー陣も一新し、よりバラエティに富んだトラック(メアリー・J・ブライジの新曲に寄与したアンディ・Cの名も)をバックに、あくまでもストリートの視点から様々なトピックをうたっている。やっぱりラップ、上手い! “あのネタ”のメロウな「The Hood」が現在ヒット中。
4. Westside Connection / Terrorist Threats (Toshiba EMI)

アイス・キューブ、WC、マック10によるウエッサイ最強のラップ・ユニットの実に7年ぶりとなる2ndアルバム。“テロリストの脅威”を意味するタイトル通り、全編ハードコアなギャングスタ・ラップで貫かれた彼らしいラップが味わえる内容だが、話題のシングル曲「Gangsta Nation」等ビート的には新たな展開も。プロデューサーはフレッド・レック、ヤング・トレ、サー・ジンクス、ダミザ等。“重量級”の一枚であることは保証出来る。
5. V.A. / R&B/Hip Hop Party Presents Westside Collection (Avex)
好評トラック・ミックス・シリーズの最新盤は、ありそうでなかったウエッサイ・ネタ特集。スヌープの往年のクラシックで構成されたDJ LBRの「Mega Death」を始め、12吋盤はかなりいい値段のついているクラシック、DJ A.P "Wessyde Vibe" の数々に、アイス・キューブの「You Can Do It」まで。いわゆるウエッサイ物が苦手な人も含まれているので、パーティー、車に。ミックスはご存知DJダスク。
6. Boo Yaa Tribe / West Koasta Nostra(Victor)

15年もの間、独自の活動を続けてきたサモアン・ウエストコースト・ギャングスタ・ユニット=ブーヤートライブの最新作。ファンクを基調にした重心の低いラップとヴォーカルの魅力はこのグループならでは(しかし一体何人いるのか?)。今作のポイントとしてはエミネムにマック10、WC、コラプト、B・リアル、ノクターナル、コケイン、クルックド・アイ等、駆けつけたゲスト陣の顔ぶれ。ブーヤー恐るべし! ボーナスDVDに収められたドキュメタリーでも、彼らの核心に触れられる。 
7. Timbaland & Magoo / Under Construction Pt. II (Avex)

ミッシー・エリオットの前作と対をなすタイトルの通算3作目。そのミッシーやババ・スパークスの新作もそうだった様に、ここでもラディカルなニュー・ティンバ・スタイルが堪能出来る。マグーの存在感はまたも薄いがそれは問題ではない。またミッシー、ババからワイクリフ、ビーニ・マン、ブランディー等ゲストが多彩なのもティンバの実験、挑戦を生かすにもってこい、と言えるだろう。とにかく1曲目だけでヤラレる凄さ…。ネプチューンズも眼中ナシ、といった感じのエスニックからフューチャーまでのビートの見本市。
8. Goodfellas / Crap(Victor)

名古屋出身のスーパー・ラップ・デュオ=グッドフェローズのメジャー初のフル・アルバム。声質もフロウも全くと云っていいほど対照的な2人をビートで焚き付ける面子は、DJワタライ、刃頭、アポジモータース、DJミツ・ザ・ビーツ、DJトンク、ファンク入道、DJオショウ、DJイタオ、アイデア、タイプライター等、実に豪華(勿論、キロもやっている)。しかし、そこは浮ついたところがまるで無いことでも知られる彼らだけに、逆に攻撃的、挑発的な内容に!
9. Tokona-X / トウカイ×テイオー(Def Jam)
尾張名古屋のビッグ若旦那からトウカイテイオーへ。既にイルマリッチ、M.O.S.A.D.でフル・アルバムをリリース済みのトコナがソロとしては初のアルバムを完成させた。東海地区限定リリースだった「I Just Wanna...」や、あの "Curious" 使いの「Let Me Know Ya...」は無論、サブゼロからテクニクス、GP、イコール、D.O.I.、フォース・オブ・ネイチャー、バックワイルドらの用意した極上物のビートを更にバリエーションを増したフロウで、あの完全口語体でビシッと聴かせてくれる。男クサイ? いや、女子にこそ手に取って欲しい逸品。


MINI ALBUMS

10. 雷 / 大災害(Monohon)
「雷おこし」の封印(?)も解かれ、雷家族というよりも雷そのものとしてライヴする機会も増え、“あの頃”を知らない若いファンをもトリコにしている彼らが「Death/イカヅチ」、「雷電/ロデオ・ドライブ」のビッグ・カップリング・アナログ(完売)に続いて、待望のCDをリリース。その名も『大災害』。これは伝説などではなくい。つまり現在進行形。つまり革命は続行中である、ということの証明だ。話題のチューン「雷おこし」はここで聴けるぞ。
11. Nitro Microphone Underground / Uprising(コロムビア)
新星堂限定シングル(完売)に続き、ニトロ第2章の幕開けとなる6曲入りミニ・アルバムが登場。DJワタライ、DJハヂメ、イタチョウに、新たにカシ・ダ・ハンサムもプロデューサー陣に迎えられ、ドーンと太い音に予想不可能なマイク・リレーが飛んでくる、というニトロ一流の仕掛けが痛いくらい気持ちいい仕上がりに。ソロの時とはまた違う“ニトロの顔”を見せる彼らのヤバイくらいソリッドなラップ。LAマスタリング(ブライアン・ガードナー)もバッチリでしょう。コレですよ、コレ!
12. Bigzam / No.1 ドラフト Pick (BB)
ニトロのYoungest In Charge、にしてB.B. inc代表のビグザムが「New Generation-X」以来のソロ音源集(ミニ・アルバム)を公開。アクエリアスのヤッコ制作の「Young Master」や、イタチョウ制作の「Trigger Happy」等、リリックに重きを置いた様な芯の強い、力のこもったキラー・チューンがズラリと並ぶ。とことん“ソロ・マイカー”であることを貫き通したアティテュードもそうだが、言葉の波動に感服する。Tsutaya限定なので急げ。