| 残暑お見舞い申し上げます。 NYは、イマイチ3割に行かない松井と、メッツの2軍から上がれない新庄と、いったい日本人はどうなっているんだという世界ですが、皆さまいかがお過ごしですか？ 夏はあまりヒップホップ関連のニュースは少なく、目立つ動きは無いのですが、季節柄、野外のイヴェントは多く、サウンド・システムが多くなり、流石はヒップホップ発祥の地と感じさせます。しかし、多くは商魂逞しいモノばかりで、ハッスル・マンと大企業のスポンサーが横行する今、微妙な感情は持たざるを得ません。特にロック・ステディのアニヴァーサリーなんて、かつての何処かの集団みたいに集金大会となっていて、何がリアル・ヒップホップなのかな？と疑問を持ちます。DJバロンが言ったみたいに、ヒップホップは、タダです。公園やストリートを封鎖して、タダで見たり、参加出来たのがヒップホップでした。実は、我々アジア人を搾取し、世界中に毒をばらまいている某スニーカー企業、日本語の“やる気”の逆のネーミングの会社が、企画しているストリート・ボールのイヴェントが、タダ酒、タダメシだったのが、とっても皮肉でした？ ●今月のコラボ なんと、ナズとラキムの共演が実現したそうだ。ドレのアフターマスとサインしてから、特別なニュースもなかったラキムだが、ファンの間で長い間望まれていたナズとのコラボが、アリシア・キィズのアルバムの一曲で遂に敢行された。グラミーを受賞してから、なんの音沙汰もなかった彼女だが、このニュースはアルバムが完成するまで伏せたかったらしく、それ以上の情報、つまり誰がトラックをプロデュースしたなどの詳細は一切発表されていないが、彼女がトラックを作っていない事だけを祈りたい？ ●今月のアサシン 映画『スクリーム3』のサントラに参加しているDMXを狙撃しようと、フィラデルフィアからNYにバスでやって来た男が、8／4、NY市警によって逮捕された。この男、ラシーン・スミスが、そのサントラのプロモーション・コンサートが行われる予定だったマジソン・スクエア・ガーデン近くに居た警官に、「弾丸を持っていないか？」とアプローチ、不審に思った警官が彼を調べると、空の38口径のピストルを所持していた。残念ながら、DMXはこのプロモーション・ツアーには参加していなかった？ ●今月のレコード・デール Ｑティップがドリーム・ワークスと組み、レーベルを発足した。アブストラクト・アートワークスなるこのレーベルだが、既に2組のアーティストをサイン、ディヴェロップしているらしい。尚、本人は、『Open』なるアルバムをアリスタで発表すべく再びレコーディングを重ねている模様。古巣のジャイヴは、トライブ時代の未発表曲とリミックス集、『Hits, Rarity, Remixes』を発売するなど、身辺が騒がしい彼だが、トライブのツアーはいつ行われるのだろう？ ●今月のトリビュート クール・ハークのキャリア30周年を記念したイヴェントが、ブロンクスのフォレストハウス脇の公園で行われた。ジャマイカから60年代後半にＮＹに移民し、ジャマイカのアイディアと、当時ブルックリンとブロンクスでその産声を上げたばかりのアメリカでのサウンド・システム・カルチャーを実践した彼だが、現在もハーキュロイズを率いて、各地でパーティを行っている。会場には、彼のアップデートされたサウンド・システムと、ヒップホップ・クラシックスが詰まったクレートが聳え立っていた。初期から彼とダウンしているジェイC、ツインズ、フェイズ２、シスコ・キッドなどが顔を見せて、当時を偲ばせた？ ●今月のトリビュート２ ブロンクス・リヴァーで、数年前、他界したクール・ハークなどと同期か、下手するとハーク以前からサウンド・システムで活動していたディスコ・キング・マリオのトリビュートが行われた。ハーク時代のパーティにシステムを貸したりしていた彼だが、中々メディアでは取り上げられる事が無く、常に黙殺されて来た。しかし、会場にはハーク以前のヒップホップ・パイオニア、ピートDJジョーンズ、スタースキー、メリー・メル、グランドマスター・カズなどが登場し、故人をビッグ・アップした。沢山のヒップホップの歴史を語る出版物やドキュメンタリーが多いが、どうして今も尚、これらの人物について正確な記録を持つモノが出ないのであろうか？ ●今月の写真 なんと64歳にして、ミックスCDを今でも作っている、本物のパイオニア、ピートDJジョーンズだ。彼のミックスCDの問合せは、bfstnyc@nyc.rr.comまで。 http://sougi8.com/kaikan-kasoujyou/kasoujyou/hakuzen/horinouchi/horinouchisaijyou.html |
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