Papa U-Gee & Zion High Playersによるザヤナイ・レーベル第二弾『I&I Train』。今回もZion High Playersを引き連れジャマイカ・レコーディングを敢行。ヒューマン・トラックに拘り、自らの理想のサウンドを追求した意欲作だ。さっそくPapa U-Geeに話を聞かせてもらった。

●『Nuff Respect』からつながっている部分もあると思いますが、今回の作品に至る経緯を教えて下さい。
Papa U-Gee(以下P):今回もミニ・アルバムにしたっていうのは、一曲一曲を確実にしていきたいというのと、マキシ・シングルではなく、トータルに聞けるダブ入りの作品をつくりたかったからなんだ。しかも俺が初めて衝撃受けたのがバンド・サウンドのレゲエで、ダブがビンビンのやつでね。そういう普通の音楽にねえ事をやってるジャマイカの粋な所がすげえ好きになって。その時の感覚を今出したいなっていう気持ちがあるよね。
●バンドへのこだわりが強いのかな?
P:そうだね、名義が "Papa U-Gee & Zion High Players" になってるけど、俺ってよりもバンドとしてとらえて欲しいですね。Zion High Playersって、俺はすごいいい音出す人達だと思ってるから。日本の本当のオリジネーター達が作品をなぜ出せてないんだということもあってね。若い奴らに日本にもこんなにかっこええバンドがいるんだぞ!ってのを教えてやりたいんだよ。
●レコーディング中のエピソードはありますか?
P:ジャマイカ人がZion High Playersを見て本当に喜んだんだよね。この人達が日本の誰よりも先にジャマイカのカルチャーとか音をキャッチしたっていうのを分ってると思った。その人達がちゃんと楽器もって、ジャマイカに録音しに来たっていうのがすげえ嬉しかったみたい。スタジオにはホースマウスが毎日来るし、表にはルーツ・ラディックスのフラバ・ホルトもいて、しょっちゅうベースの音をチェックしに来てくれてね。フラバはずっと録音中、音を聞きに来てくれてたね。ホースマウスは最初会ったのがタフ・ゴングのスタジオで、いきなり金よこせなんて寄って来て(笑)。「ガソリン代がねぇんだ!」とか言ってさあ(笑)。、やっぱり金よこせかぁって…映画『ロッカーズ』そのままのを目の前で見れたって感じで(笑)。その後、ホースマウスが毎日スタジオに来て、ずーっと「ドラムはこんな感じだ!」とか言ってアレンジしてくれてね。
●えっ? スタジオにずっといたんですか?
P:おーもう、ずっとだよ。先生だよ。もうホースマウスがいいって言わねえと作品出せねえぞみたいな。最初はやりにくいなぁって感じだったけど、最後はニッコニコだったね。
●いつも以上にポジティヴなメッセージが多いよね。
P:俺の曲は、自分に対するメッセージっていうのがあるし。もっと自分自身、軽快に行こうよ!みたいなね。自分がどっかにぶつかった時に、いやそんなのネガティヴに考えないで上を向いてポジティヴに行こうっていうような。
●特にタイトル曲の「I&I Train」が素晴らしかった。
P:これはね、俺はずっとレゲエに出会って本当に良かったと思っていて。そういう奴って日本中に沢山いるだろうけど、それでレゲエ聞いた事のない人にも "I&I" っていうフレーズをわかって欲しいっていうかね、意識して欲しい。
●では最後に何かあればお願いします。
P:ほんと俺、レゲエがすごい好きだからさ。だからレゲエにつねに助けられてるっていうか、勇気付けられる事が沢山あるもんで。そういう事を伝えて行きたいよね。レゲエはいいぞ!って。レゲエやってるやつはそんな気持ち、みんな持ってると思うよ。
※Papa U-Gee With Zion High Playersに関する情報はwww.zionhigh.netへ