全音楽ファンが待ち望んでいたであろうデタミネーションズの4枚目となるアルバム『Chat Chat Determination』が遂に完成! 前作『Full Of Determination』同様、今回もデタミ節全開の奇跡とも言える一枚だ。さっそく大野大輔(Dr.)と巽朗(Sax)にインタビュー。
 ●デタミネージョンズはやっぱりな、おしゃれ系やと思われてるねん、最近。
巽:あんまりそれな意識してへんけどな、別にダイブしたかったらする。それ度外視して欲しくないねんやんか。当たって鼻の骨折っても、楽しいからやってる訳やんか。

●最近、デタミのライヴ初めていう女の子のお客さん、客席の前におんねんやんか。俺ら心配やねん。で、最近、(巽)朗コールあるやろ。あれが気にくわんねん。
巽:朗ギャル急増中。最近(足達)晋コール無いからなあ。最近ちょっとむつかしい顔してるからちゃうか? 晋くん、口数少ななってきてるんちゃう? モテ意識してるんちゃう?
大野:俺なんかエライ頭してメガネかけて、ある意味ビジュアル系ちゃう? でも、全然注目度無いからな。

●俺、人多くて客席の前の方行かれんし、後ろもめっちゃ姉ちゃん多なってんで。チケット買うのもキツくなってるし。で、前売り買いに来たら、売り切れ…。
巽:いや、買わへん(笑)。で、あらゆるコネを利用してゲストで入ろうとするやろ、大阪の奴。それが最高に好きやねんけどな。ライヴの前の電話ラッシュ! 電池切れる位かかってくるからな、切ったろかと思う位。で、その時しか、かかってこおへん奴とかおるし。それはそれで大阪の文化やと思うんやんか。しきたり。でもやっぱ来てくれんの嬉しいで。俺らがどんな風になってんのか、見に来てくれる訳やんか。

●みんなの誇りやねん。
大野:昔やってた仲間がだんだん別れていって、デタミいうのがあるやん。その昔、音楽やってた人らの誇りとか背負ってると思うから、絶対バカ出来ひん。特に大阪は中途半端出来ひんと思う。

●東京で、なんで弱くなんの? どういう事?
巽:別に弱なってないけど、かんちゃん(高津直由の愛称)ビジター不得意やからな。関西でも大阪だけがホームで、京都はビジターに入るらしい。

●最近見た中で、ステージ良かったん、「フジロック」と福島(大阪)と姫路。やっぱ姫路みたいなんが、ほんまのデタミなんやと思うけどな。
巽:客も暴れとったやろ。フルチンなっとったやろ。チンコ出てたもん。

●新しいアルバムの話なんやけど、だいたい皆で作ってるやん、1人ずつ。作った人がリーダーとってアレンジしてやってんの?
大野:そうやで。基本的にこういう風にしたいっていうのは作った人が言うて、それで皆でやったり、偶然があったりして出来上がってく。でも前日とか当日に変わったりが多いで。こうしょうかとかやっとっても。

●譜面とかどうするん?
大野:いっちーさん(市川大資)と俺とヨッシー(市原貴子)位かな。きっちりある程度まで形作ってくんのは。あとは皆、鼻歌や。茂とかギターでジャカジャカ弾いて持って来るわ。どこで良いの生まれるか分らへんやん。いつも車とかにカセットレコーダーがあって、浮かんだ時に「ウーアーアー♪」とか録って、そん時は渋い、これ名作や! シングルやあとか思って。晩帰って聴いたら恥ずかしいいのあるで。
巽:俺とか全然。俺はメロディありきやし。俺がしたい音ってのは、ロック・ステディって言うてもええと思うし。アイデアは1個あってそれを広げていって、みたいな。意外とな、掘ってた曲を思ってた様にやろうと思うねんけど無理な曲ってあるやん。でも作った奴は思い入れもあるから、それを何とか渋い方に持って行こうって色んな試行錯誤は結構あるけど。でもカラっとしてんで。要するに気持ち良かったらええねん、全員が。全員やで、自分がじゃない。誰か1人不自然やったらまずOK出えへんから。

●ダメ出し、OKは各々が出すの?
巽:全員で決める。
大野:ゴネるでえ。OK出て次の日、納得いかん。もう1回だけやらして、これであかんかったらええから、とりあえずもう1回だけやらして。それが一番良かったやろ? ゴネる時って絶対悪いことあらへんやろ? 正解やろ?

●パンチインとかもすんの?
大野:あるで。ミスター・パンチーン、松井茂やん。でもな、自分1人の間違いよりも全体のノリやね。全体のノリが良かったら一人の間違いなんかクソ程のもんやで。やっぱ全体のノリがあってのデタミ。
巽:俺なんか言うたらイケてるかイケてへんかや。それかノレてるかノレてないか。ノレとったら別にそうそうの間違いは、ええかなって。

●どん位で録ったの? 4日とか5日位?
巽:そんなもんちゃうかな。セッティング済んで、音出そうかって。行けんねんやったらすぐ行こう言うもん。もう録ろう録ろうって。

●スカタライツ並みやんなあ。
巽:スカって技術やなしに、ノリ一発で行ける時は行こうやっていう。

●今回ので好きな曲とかあるん?
大野:「Destiny」、あれ聴いてから日本語やって、めっちゃ思った。別に日本語とか英語にこだわる必要ないねんと思う。どっちでもええ。かんちゃん、ただあの曲は日本語で言いたかっただけやと思うねん。それがまた説得力あったりすんねんけどな。

●なんかニヤけたスカ・バンドっての多いやん。昔ハードな音楽聴いてたもんとしては。今のスカ・バンドってNHKみたいな…明日を見てとかさ、みんな好きやねん。でもな、「Destiny」って歌は今のスカ・シーンに無いタイプよ。どっちかって言うたら演歌やん。でも、全然クサない訳やん。なんか男の道やん。
巽:北の演歌や。

●あれライヴでやって欲しいわ。
大野:やるであれ、次やる。まだやってへんからな。


【Determinations Biography】
1980年代前半から90年まで関西で活動していたスキンヘッド・バンド、Bull The Dougsを母体に90年に結成。91年に片面のみのファースト7"シングル「Work Song Ska」でレコード・デビュー。その後も7"シングルを出し続け、その圧倒的な存在感と音楽性でコアなスカ・ファンの中では一目を置かれる存在へと成長。96年『Ska Champion』、98年『This Is Determinations』を発表。2000年、一般の音楽ファンにも訴求した最高傑作『Full Of Determination』を発表。翌年のOverheat Music 20周年記念として開催されたワンマン・ライヴで新宿リキッドルームを超満員に。2002年9月27日、アイランドより4枚目となる『Chat Chat Determination』を発表。
  

"Ska Champion"      "This Is Determinations"     "Full Of Determination"
[Olieve / TGCS-280]     [Overheat / OVE-0081]   [Overheat / OVE-0075]