すっかり初夏という感じの今日この頃のNYですが、皆さん如何お過ごしでしょうか?
 実は、五月初旬は日本にいて、多くのイヴェントなどに顔を出していたのですが、日本のラッパーのレヴェルの向上振りに驚くと同時に、DJの質の低下に嘆くこと多し?というのが、率直な意見です。来日中のクルーも見たのですが、そのスタイルは、Dee Jayとは呼びがたい。スクラッチとミックス位はやろうぜって感じだったけど、実は今、そういったスタイルが、日本でも主流なんでしょうか?

●今月の逮捕劇
 パフ・ダディの無罪でうっぷんを晴らすべくして、NYPDの矛先がジェイZに向けられた。ミッド・タウンのクラブ、エキシットで、武装したボディ・ガードをつれたジェイZ一向が、張り込んでいた警察に4/11未明に逮捕された。もちろん銃の不法所持とのことだが、ジェイZ側の弁護士は、銃を所持していたボディ・ガードが許可証を持っていて嫌がらせである、と反論。しかし、99年のレコード・レーベル・エグゼクティヴ、ランス・リヴェラの刃物沙汰で、裁判を控えるジガには不利な事件となった。市長ジュリアーニの不倫劇など、もう目茶苦茶なNY市政ですが、相も変わらずパワフルなブラック・マンは、攻撃のターゲットとなっている? 

●今月のジャム
 なんとか閉局は免れそうなNYのアンダー・グランド最後の砦、WBAIのDJ、Monk-Wonと小生がDJを務める企画は、もう3年目を迎えるのですが、その企画がアヴェニューBの新しいスポット、Streeetで再開。オープニング以外は、私は日本に居たので、一回しかやっていないのだが、毎週月曜、ゲストを迎えつつ盛大にやっています。オープニングは、マサヨ・クイーンも来ていた?

●今月の訃報
 ジェイダ・キスとのコラボで、調子が出ていた筈のDJスレットとスポーティ・シーヴスのメンバーが5/13、バイク事故で他界した。郊外を中心に、ここ2、3年の間で盛んになってきているオートバイだが、最近は曲乗りをヴィデオに収めたものを回覧したりの流行りぶりで、ラフ・ライダースのヴィデオでもその片鱗が見られるし、ブラックのライダー達の写真集も、最近発売された。とにかく、冥福を祈りたい。

●今月のビーフ
 5/8、ロウワー・イースト・サイドのブティック、A-Lifeで行われたパーティで、ライター同士の揉め事が飛び火し、タッツ・クルーのメンバーが野球のバットを持って戻ってきて、店の周りにたむろしているライター達を殴るという事件が起きた。若いライター同士のつまらない口論が殴り合いに発展し、そのとばっちりを受けたタッツの準構成員がメンバーを召集、近所に止めてあったヴァンからベースボール・バット数本を持って店に戻ってきて、誰構わず殴り始めたというのが事件の発端。その後、収集が付かず、警察も登場したが、逮捕者は今だ出ていない。やはり、ライター達は口が堅い?