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310    COLUMN    PLAY IT LOUD

STRONGER / FANTAN MOJAH
[GREENSLEEVES / GRE2002 / 輸入盤]
彼のデビュー・アルバム『Hail The King』(05年)は当時の心境と響きあったのか頻繁に聴いたので思い出深い。3年振りとなる本作は『Reggae Gold』の最新作にも収録されたタイトル曲やリリース済みの曲を始め、彼ならではの独特なメロディ・センスと歌唱方法によって心にひっかかる曲が多い。シンガーとしてのスケール感が増した分、アルバムとしてもやや重くもあるが、じっくりと腰を据えて聴くべし。(大場俊明)
 
THE HITS / Mr.VEGAS
[GREENSLEEVES / GRE2000 / 輸入盤]
「横浜レゲエ祭2008」でそのジャマイカンど真ん中なエンターテイメントを体験してしまった人も多いだろうMr.Vegasの約10年間のヒット曲、代表曲を18曲チョイスしたまさにベスト盤。つまり「Heads High」「Nike Air」から「Tek Weh Yuhself」辺りまでが詰まっているということ。彼のステージ同様、突き抜けるような陽気なDJスタイルで突っ走るが、「Do You Know」のような"歌"もいいんですよね。(大場俊明)
  
WARRIORS OF LIGHT / MO'KALAMITY
[ L'ASSOSPIQUANTE / MK001 / 輸入盤]
西アフリカはセネガル沖のカポ・ヴェルデ島出身、フランスで育ったモ・カラミティの作品。バックは彼女と共に年間何十本ものライヴをこなすThe Wizardsによる生演奏。ソリッドな演奏に乗せて深みのある妖艶なアルト・ヴォイスで叙情を込め歌い上げるコンシャス・ルーツは聴く者を暖かく包み込む。ワン・ドロップ中心の演奏が彼女のしっとりとした歌にツボ。ライヴを見たい、と思わせるアーティストである。(楳原豊人)
 
TEN STRINGS / TUFF LION
[I GRADE / IGCD19]
全編に渡りブルース・フィーリングを醸し出すエレキ・ギターが主役のインストゥルメンタル作品。10本の指が爪弾く弦の音色は研ぎ澄まされている。ジャズでもなく、オーガニックでもないギター弾きのレゲエだよ、気にならないかい? ルーツに根ざしたスタイルに固定観念を打ち破る発想が加味されて新鮮ですたい。サックスマンのブロウと同じくギタリストの振動がカツオにビビーンときた、聴いて欲しいねん盤。(磯野カツオ)
 
STEP FORWARD / NEW YORK SKA-JAZZ ENSEMBLE
[BRIXTON / BR026CD / 輸入盤]
スカとジャズのミックスなら彼らにお任せです。スカは大所帯がいいわよね。スカを知り尽くした集団やから切磋琢磨、ほんま切れのあるバンドや。Ska-Jazzというネームに嘘はない。軽快なテンポで進んで行く展開に身体も心も躍りだす。熟成した大人のサウンド、いかがでしょうか。ロマンチィックなメロディの曲も沢山あるんですよ。ビッグ・バンド・ジャズを思い浮かべつつ現在進行形スカ、お薦めだぞ。(磯野カツオ)
  
REALITY SHOCK VOL.1 / V.A.
[REALITY SHOCK / RSRCD002 / 輸入盤]
マイキー・マルカ「War」のヒットで話題となった同レーベルから未発表曲を含むアルバムがリリース。M.マルカは勿論、ルーツ界の大御所プリンス・アラ、アール16、マッカB、そしてエロール・ベロット、ディキィシー・ピーチ等、顔ぶれは豪華絢爛。UKルーツ・ファンにとってアクア・リーヴァイの収録曲が嬉しい。ミックスはラスDを中心にUnitoneのリューベン・アディス等で、こちらも美味しい顔ぶれ。(楳原豊人)
 
バッド・フロム・ミ・ボーン/ムンガ
[コヤシ / KHCD-0015 / 国内盤]
「ギャングスタ・ラス」やっと!のデビュー盤。'99年よりCapletonのもと地道に錬磨してただけあって、'05年の"Sweat"Riddimで頭角を現すや否や力強く隙のないDeejay、オートチューン使いのSingjayとメリハリのある巧みなスタイルでボス・チューン連発。打率高いのに、作品になると「?」になりがちなDJが多い中、ダン・カーレオンとの4年間の強固なタッグはやはり抜群。この滲んでる土クサイ感じがいいんだな。(遠井なつき)
  
ベスト・オブ・シャギー〜ザ・ブンバスティック・コレクション/シャギー
[ユニバーサル / UICO-1160 / 国内盤]
「おぉキャロライナ!!」に代表されるヴァージン時代のチューンばかりを収録したベスト盤は何枚か存在していたが、本作はそれらにMCA/ゲフィン、VPからのビッグ・チューンも織り交ぜた、シャギーの音楽活動をきっちりと俯瞰できるベスト盤。何よりも選曲を含めトータル的にバランスがいいというのが本作の重要点だと思う。彼が何故世界的にもローカル的にもスーパー・スターであり続けるのかがよく分るから。(大場俊明)
 
イン・ア・タウン・コールド・アディス/ダブ・コロッサス
[ライス / PPR-379 / 国内盤]
エチオピア音楽とダブの融合がスリルで新たな刺激を呼ぶ瞬間に立ち会える作品です。アフリカの旋律と普段レゲエでは聴く事の少ない楽器編成、されどカツオはレゲエに聴こえ、感じたのさ。演奏に更なるエネルギーを降り注ぐのは歌い手のこぶしだ。声の力に圧倒されるよ。何の加工も施さない地の声の素晴しさを再認識させられた。気持ちが高まっていくその土地でしか出せないオリジナル・レゲエでっせ。(磯野カツオ)
 
ソード・マン〜PAPA B 20THアニヴァーサリー・エディション/パパ・ボン
[コヤシ / KHCD-016 / 国内盤]
88年にマイクを握り始め、それを頑固に離さなかったからこそ今現在のPapa Bが存在している。その彼が今振り返ればその活動における中間地点にあたる98年にリリースした本作は、当時の日本のダンスホール・レゲエのひとつの到達点を表していた。今聴けば端々に詰めの甘さはあるが、それを補うほどの強烈な想いと斬新なアイデアが詰まっているし、何よりも聴くべき名曲が幾つも入っているのだから必携である。(大場俊明)
 
ソング・フォー・ユー/ACCO
[スリー・トゥリー / TTM-001 / 国内盤]
最初はR&Bシンガーとして活動を始めたようだが、レゲエの現場を幾度となく体験するうちにレゲエ・シンガーとして再スタートを切り約3年が経つACCOによるファースト・アルバム。既に幾つかのコンピ盤やPace Makerのダブで気になっていた読者もいるだろう。下町育ち故の彼女の朗らかな性格と負けん気の強さで強者ミュージシャンも多く巻き込んだ本作は、「レゲエを歌いたい」という彼女の想いがよく伝わる佳作。(大場俊明)
 
FM802 ナッティ・ジャマイカ・プレゼンツ・ランキン・タクシー・ミーツ・キング・ジャミーズ/V.A.
[Aチーム / ATCD-10010 / 国内盤]
ごく限られた範囲でしか聴けないFM局で流れた番組でありながら、その影響力は絶大だった...というのは今現在の関西の状況を見渡せば一目瞭然。89年にFM802が開局して以来の長寿番組のひとつ「Natty Jamaica」。ナヴィゲーターは勿論ランキン・タクシー。本作は今後全5タイトル発売されるという"King Jammys Series"の一発目。ランキンもこの番組でへヴィローテーションだったと思われる名曲がぎっしり。(大場俊明)
 
イ・アム...サーシャ・フィアース/ビヨンセ
[ソニー / SICP-2078〜9 / 国内盤]
2年ぶり3作目となるソロ作。2枚構成の1枚目で驚かされるのは、そのアコースティックなサウンドの手触り。これまで進取に富んだビートでトレンドを切り開いてきた彼女が、歌とメロディだけで直球勝負してきているのだ。しかしながら、自らの別人格を前面に出したという2枚目では、アグレッシヴなビヨンセ・ワールドが全開。その堂々たる流儀には、シーンを再度揺さぶるに充分なパワーが漲っている。(石澤伸行)
 
エヴォルヴァー/ジョン・レジェンド
[ソニー / SICP-2074 / 国内盤]
2年ぶりの3作目。タイトルが示す"進化"の度合いは、主に音作りに表れているかも。自らが制作に関わる場面を絞り、カニエやウィル・アイ・アムといった常連やトレヴァー・ホーンといった畑違いの個性派クリエイターたちに委ねることで、エレクトリックな手触り等、新機軸が前面に。でも、異ジャンルとの交歓は今に始まったことではないし、暖かくもどこか寂しげな歌声は、彼の持ち味として光っている。(石澤伸行)
 
ジェニファー・ハドソン/ジェニファー・ハドソン
[BMG / BVCP-24147 / 国内盤]
映画『ドリームガールズ』で圧倒的なまでの歌唱力を披露していた彼女によるデビュー作。ここに至るまでの道のりには、リリースの遅れや家族に降りかかった悲劇等、まさにいろいろあった彼女だが、ここに収められた歌声は、そんな経緯も込みで力強く響く。ニーヨ、ティンバランド、ミッシーら大御所勢がこぞって、この大きな才能に敬意を表しつつ、最高の仕事を提供することにより、壮大な歌絵巻が完成された。(石澤伸行)
 
愛サムシング・エルス/ロビン・シック
[ユニバーサル / UICS-1171 / 国内盤]
アッシャーやメアリー・J・ブライジらの作品に関わり、ピンとしても活動を広げるアーティストによる3枚目。ネプチューンズが主宰するスター・トラックからのリリースとなった本作だが、中身の方は当世レトロ・ヌーヴォーといった趣きで、70〜80年代のサウンドを巧みに消化しながら、しなやかで艶っぽい歌声を乗せていく手法は、まさにオトナのツボつきまくりといったところ。香り立つ音楽に酔うべし。(石澤伸行)
  
ペブル・トゥ・ア・パール/ニッカ・コスタ
[ユニバーサル / UCCO-2014 / 国内盤]
新生スタックスからの新作。デビュー以降一貫して、60〜70年代のソウルやロックのベクトルをイマに再現してきた彼女だが、本作のプロデューサーには、ベックを手掛けたジャスティン・スタンレーを起用する一方で、ドラムにジェイムス・ギャドソンを、キーボードにはジェイムス・ポイザーを招くという徹底振りを披露している。当然、仕上がりも生感覚に溢れ、ニッカ本人によるヴォーカルも躍動感たっぷり。(石澤伸行)
 
イマジン・ミー/レイ・アン
[トイズ・ファクトリー / TFCK-87457 / 国内盤]
UK出身の女性シンガーによるデビュー作。英国ヒップホップ界の雄、ファンキーDLとの共作となった本作には、90年代を彩ったヒップホップ・ソウルの残り香がそこかしこに漂い、好き者には堪らない作りになっている。ネタ感たっぷりのトラック群は、基本ジャジーに、時にギザギザとした波形を描き、そこに乗る彼女の歌声も、伸びやかな中に憂いを漂わせ、その表情はフェイス・エヴァンスを思わせる。美味盤。(石澤伸行)
  
WHERE WERE U IN 92? / ZOMBY
[WERK / WERKCD006 / 輸入盤]
Hyperdub等からひと味違うダブステップ〜ブレイクビーツを連発しているZomby。「92年に何処にいた?」というタイトル通りの90年代初頭のレイヴ〜ハードコア・ブレイクビーツ回帰の1枚。ダブステップ界隈でも流れのあるレイヴな感じとも、また単なる回顧主義とも違う"レイヴ再生"。ドラムンベースやグライム〜ダブステップと進化してきた英国クラブ・ミュージックの偉大な遺産が08年の耳にまた新鮮に響くはず。(飯島直樹)
 
SOUNDBOY'S GRAVESTONE GETS DESECRATED BY VANDALS / SHACKLETON & APPLEBLIM
[SKULL DISCO / WERKCD006 / 輸入盤 ]
ShackletonとAppleblimが運営し、音/アートワークも含め独自のスタイルを築いたSkull Discoのレーベル作品集第2作。ダブステップ・シーンを飛び越えた反響を生みながらリリースを重ねた6番から10番までの楽曲と、未発表を含むリミックスを2枚のCDに収録。2人の楽曲に加え、Pole、Badawi、DJ/Ruptureといったジャンルを越えた鬼才もリミックスを提供。レーベルの最終章を飾るに相応しい漆黒の深い内容に。(飯島直樹)
 
コンタクト/テレパス
[イエロー・バス / YB-434 / 国内盤]
フィラデルフィアをベースに生バンドでハウスやブレイクビーツのサウンドを再現するライブトロニカのシーンに属するバンドの2nd。アラブやインド風のサンプルを多用するキーボード奏者を中心に、レゲエやパンク、ジャズのバンドに参加していたリズム隊が生むサウンドは、レゲトン〜ダンスホール〜アフロビートの混ざり具合も絶妙で、珍しいグルーヴ。昨今のオーガニックなダビー・ブレイクビーツ物にも近い空気。(飯島直樹)
 
アイドル・フォレスト・オブ・チット・チャット/キニ−
[TRU THOUGHTS / ビート / BRTRU175 / 国内盤]
カナダ出身、ジャマイカとネイティヴ・インディアンのハーフ、キニーのソロ・デビュー・アルバム。クアンティック、ノスタルジア77、ヒント、TMジュークら、レーベルの看板プロデューサー7人が各々の個性を活かしたトラックを提供し、彼女の才能をプロデュースしている。ソウル、ファンク、ジャズ、ヒップホップ等、様々なスタイルのトラックの上で堂々と歌い上げる、現代のシャーリー・バッシーともいえる本格派。(飯島直樹)
 
カオス:1978-86/ウィキッド・ウィッチ
[EM / ビート / EM1080CD / 国内盤]
ゴーゴー全盛の80年代ワシントンDCにあって、バンドをやめ独り部屋に籠り音楽制作をしていたという奇才ウィキッド・ウィッチの発掘音源集。Pファンクとサン・ラとESGが涅槃でセッション、又はアーサー・ラッセルとフライング・ロータスが4次元で取引きした様なアシッドでサイケデリックな異形ファンクの連続。匂い立つジャケ通りにイルでサイコで圧倒的に黒い、黒すぎるグルーヴ。今こそ光るサウンドかも。(飯島直樹)
  
サイコー!! 電撃のクンビア!! / V.A.
[プランクトン / VIVO-354 / 国内盤]
様々なクラブやレーベルの立ち上げに関わり、ラテン〜アフロ〜UKエイジアン等を奔放にプレイするパーティも主宰するDJラス・ジョーンズ。以前にジプシー〜バルカン・ビートの素晴しいMixも発表したが、今回はクンビアの現在進行形を紹介。発祥コロンビアは勿論、メレンハウスやレゲトンで知られるアーティスト等、世界各地で生まれている共通したグルーヴを、ある意味外側にいるからこその感覚でセレクトしている。(飯島直樹)

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