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307    COLUMN    UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Augustus Pablo
 
Greetings Friends,
 
●The Skatalites のオリジナル・メンバーで、Jamaican All-Stars Band(故Justin Hindsもメンバーだった)の一員でもあったトランペッター、Johnny 'Dizzie' Mooreが8月に80歳で死去した。不幸にも、病院でガン治療を受けた後に病状が悪化したようだ。The Skatalitesは新たなメンバーを迎えながらツアーやレコーディングを続けているが、オリジナル・メンバーの数が年々少なくなってきている。悲しいことだが、長い間活躍しているバンドにとっては仕方のないことだろう。だがMooreの精神は音楽の中に宿り続け、決して無くなることはないだろう。現在のThe Skatalitesは、ドラムスの巨人、Art Blakeyが約半世紀にわたって率いてきたJazz Messengersのように、新メンバーを加えながらも音楽のスタンスを変えずに活動を続けている。彼らが末永く活躍してくれることを祈っている。
 
●DJのSpragga Benzの息子、Carlton Grant(17歳)が8月にKingstonで警察により射殺されたというニュースが届いた。Grantの遺体と共にセミ・オートマーティック拳銃が見つかったと報じられている。しかし、目撃者による情報と警察発表による情報に食い違いがあるとことも伝えられている。近頃、国際的にも名声を獲得しつつあったSpraggaに慰めの言葉を伝えてあげたい。
 
●7月にLondonで死去したベテラン・シンガーRoy Shirleyの遺体が、9月の初めにジャマイカに戻った。ジャマイカ自由党の政治家、Olivia 'Babsy' Grangeの呼びかけによりジャマイカ・ヴィンテージ・アーティスト協会とUKのジャマイカ高等弁務官の協力により、Roy Shirley(実名はAinsworth Roy Rushton Shirley)が彼の生まれた国に葬られることになったのだ。また、Shirleyが創設した慈悲団体、British Universal Talent開発協会が、彼を偲ぶ会を11月にLondonのGreenwichで行う予定だ。詳しくはwww.kingroyshirley.netで。
 
●ヨーロッパで初めてBob Marleyのメモリアル・モニュメントを建てた国は、なんとセルビアだ。クロアチア人アーティストDavor Dukirによって制作されたモニュメントはBanatski Sokolacで開かれたロック・フェスにて序幕式が行われた。一見、セルビアという国とレゲエとは余り関係がないようだが、長い間戦争状態にあった同国で、“平和と寛容さを推進するため”に設置されたという説明には納得がいく。
 
●Eddy GrantのUSツアーが、彼のビザ問題により急遽キャンセルされた。彼はこのツアーで発売されたばかりのベスト盤『Greatest Hits』のプロモーションをする予定だったのが、計画倒れに終わったようだ。それでも、EddyはTVCMに使用されている「Electric Avenue」などから多額の印税収入があるはずだが…。
 
●Dennis Brownの曲が合法的に無料でダウンロードできるという噂はどうやらデマのようだ。後期のアルバム『Lovers Paradise』『Love Is So True』(これらは彼の最高傑作ではない、念のため)のリンクが様々なサイトに貼られているのだが、リンク先のサイトを見てみると料金が明確に表示されているのだ。このようなことがネット上では日常茶飯事のようだ。ファイルシェアリング(サーバーを介さずにユーザー間でファイルを共有したり交換したりすること)が、フランスのように“海賊行為”に対してかなり厳しい態度をとっている国でも増えているように思う。
 
●アメリカで行われた記者会見で「白人がレゲエ業界を牛耳っている」ということを毒舌調で訴えたEek-A-Mouse(以前、このコラムでリポートした)が、8月にアメリカの片田舎Kill Devil Hillsで誘拐、レイプ、そしてコカイン所持の容疑で逮捕された。彼は最近のレゲエにおけるレトロ・ブームに乗り、活躍の場を広げつつあったのだが、それ以前は殆ど忘れさられていたヴォーカリストだ。Los Angelsを拠点にしているEekが「誘拐とレイプを犯した」と警察に通報した女性は、現地警察署の情報提供者(関係者)なのだ。事件は現地でのライヴの後に起きたと伝えられている。誘拐とレイプには関連性があるのだろうか? または、誰かが彼を犯罪者に仕立ててしまったのだろうか? エンタメ業界では、ドラッグといえばコカインは“Charlie”という愛称がついているほどメジャーなドラッグであり、コカイン所持に関しては真実味がある。しかし、誘拐とレイプに関しては信じ難い。もし、彼がそのような罪を犯しておいて逃げ切れると思っていたのなら、彼は本当の馬鹿者だろう。
 
●VP50周年記念の2枚組CDにはChinのオリジナル・スタジオであるNorth ParadeにあったRandy's Studioにおいてレコーディングされたヒット曲が収録されている。レゲエの偉大なアーティストによるナンバーが満載で、Disc1には1960〜71年、Disc2には1971〜76年のヒットが収められている。収録アーティストにはThe Wailers、Augustus Pablo、Junior Byles、I Roy、Lord Creator、John Holt、Gregory Issacs、Alton Ellis、 Black Uhuru、そしてDennis Brownなど錚々たるメンツが並んでいる。BarrowとKatzによる詳細なライナーノーツ、そしてインタビューなどを収録したDVDも付属。重要なコレクションであることに間違いない。
 
Till Next Time, Folks, Take Care..........
 
(訳/Masaaki Otsuka)
 

Dennis Brown

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