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YOYO-C
All REAL TING
 
Interview by Takashi Futatsugi
 

 2003年作『The Specialist』、2006年『Love, Peace & Light』と確実に佳作を送り出してきたYoyo-Cが2年振りとなる3rdアルバム『3 Seconds』をリリース。本作に対する想いを存分に語ってくれた。
 
いやあ、参りました! 例えば、最近では『拳POWA』に入っていた「Champion Sound」など、色んなレーベルから充実したソロ曲が出てるな、とは思っていたが、その先にあったのがこのアルバムなのか、と。つまり、本作は実験的なカッコよさが光っていた前2作よりも、ある種“ストレートなレゲエ”を意識した作品なのだ(跨るオケも、極上のリメイク物を含め実にヴァラエティ豊か!)。どこを切っても“言葉が踊っている”。ハードなトラックであろうとなんだろうと。DeeJayスタイルの様々なカッコよさ、それを追求したような。そう、「こんなYoyo-Cが(も)聴きたかった!!」という感じのアルバムなのだ。
 
Yoyo-C(以下Y):ここ最近他のレーベルで録ったやつで、自分が気に入ったやつをピックアップして、その他の曲は今回のアルバムのためだけに録りました。ただただ新しい曲を録るというより、アルバム全体のバランスを良くすることをふまえての曲作りをしました。それらの曲の制作期間は2008年の5月と6月の約2ヶ月間で曲作り&レコーディング&マスタリングまでを終了。前作からは約2年だけど、自分には、そのくらいのペースがあってますね。焦って内容の薄いものは出したくないし、自分らで楽しみながら制作&ライヴをしてると自然とそうなる。あとは自分がどこの事務所にも所属していないから、殆どのことを自分でやるしかないわけで、決まる話にも時間がかかる。でもそれは自分が好きでやってることなんで。やっぱり出来る限りアートはストリートから出したい! インディーズもメジャーも関係なく。そういうやり方をしてるからこそ周りの人の協力や大切さがよくわかります。
 
●では、制作時の“心境”はどのようなものだったのだろう?
Y:1st(『The Specialist』)と2nd(『Love, Peace & Light』)はもろにレゲエ、という枠をあえて飛び越え、Yoyo-Cの追求する(自由であり、スマートでカッコいい)音楽というものを全開にしてきた(iTunesとかだと“World”のコーナーに入っている)ので、3rdは逆にもろにレゲエといえる作品にしたかったのです。それは真のレゲエをやっても、こんなにイケてるぜっていうのを見せたかったのと、100%レゲエDJのYoyo-Cというものも見てもらいたかったのです。まずこのアルバムと、今まで出したアルバムとの違いは、今回は色々なトラックメーカーを採用したこと。今回は他の個性も散りばめたかった。今回乗せたトラックはどれもすごくいいと思ってます。特にジャマイカンの作った5曲目の「Real Things」(Supa Hype)&9曲目「Miskuss」(Steven McGregor)はやはり安定していて、個性&力強さを感じます。あとKon “MPC”Kenはすごく才能のある奴だと思うので、これからも楽しみです。あとHome-Gは何かの曲のカヴァーをやらせたらピカイチだと思います。でもやっぱり俺の作った6曲目「Wicked Man....Father & Son (Special Edit)」が、俺にとっては一番ヤバいかな?(笑) サウンドマン達もこのトラックでダブを録ってます。フィーチャリング・アーティストは その6曲目のRudebwoy Faceと、あとは「Feel Good」の ailie の二人だけで、トラック&ミュージシャンはFire House、Steven McGregor、Supa Hype、Home Grown、Kon“MPC”Ken、DJ Tomo。特にKon “MPC”Kenとは二人で音と格闘したし、ミックスもかなりいい感じですね。アートワークはいつも通りTC5 from NYCのブラスター・ワン、です。彼のアートワークは最高、大好きですね。そしてShin 3(Andsuns)にもNuff Respect!
 
●アルバム・タイトルにこめた想いとは?
Y:このアルバムの中の「3 Seconds」という曲はHome Grownのアルバムのために録った曲なんですが(『Respect To The Riddim』に収録)、凄く評判が良くて、色々な人に好まれたのでこれをタイトルにしました。それと今までの音楽生活(ハードコア・パンクから)約20年の間に、色々な曲を様々なレーベルから出し続けてきて、やっと3rdアルバムとなったわけですが、俺にとってはまだ3秒に過ぎない、というシャレも混ぜています。アルバムも3枚目だし…だから「3 Seconds Murderer」という曲もあえて3曲目に入れました。これもシャレです。
 実際にこのアルバムを聴いてもらえば分かると思うが、前2作でも様々な“アンチ”を唱えていたYoyo-Cは健在、である。そう本作も、プライドとメッセージのある、本物のストリート・ミュージックという点では地続きのモノなのだ。そんな“真性ラガマフィン”の彼は今のレゲエ・シーンをどのように見ているのだろうか? そして、そこには今何が“足りない”?
 
Y:一言でいえば、リアルさかな。スポーツ選手の様に目に見える記録などが無い分、宣伝やポーズ&マネーだけでモノをいわす奴が出てきすぎてるんじゃないかと思う。要は音楽的な中身が薄っぺらい奴がシーンに増えてきた、音楽会社や雑誌にも…。もちろん、そうじゃない人もいっぱいいることも分かっているけど、このままじゃ…っていう不安もあります。自分のレーベル、Jukeboxのこれから先の予定は、具体的にはまだ決まってはいないけど、時間があれば他のアーティストのプロデュースもしたいですね。何人か一緒にやりたいアーティストもいるし。その人たちをJukeboxでしか出来ない音で見せたい。トラックメーカーとしてのYoyo-Cもまだまだ悪さをいっぱいしていきますよ(笑)。そっちのファンも大勢いることはわかってるんで。たとえわがままだっていわれても、自分の好きな音を追求していくつもりです。
 
 言葉の、そしてリディムの“光”が舞うこの最高の“3秒間(実際は55分12秒)”をお試しアレ。
 
 

"3 Seconds"
Yoyo-C
[Jukebox / DAPA-5648]

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