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THE MAZE

YOUNGSHIM
BRAND NEW FLAVA
　
Interview by Takashi Futatsugi / Photo by Kozo Fujita
　

　大阪発の期待の大器YOUNGSHIMがメジャー・デビューする。筆者が彼女のデモを貰ったのは今から３年前。そのクオリティの高さ、ヴォーカリゼーションのフレッシュさに驚き、自分が関わっていたプロジェクトにも参加して貰ったくらい…。久しぶりに会う彼女は、表現者としてさらに輝きを増していた。
　
●歌い始めたのはいつ頃？
YOUNGSHIM（以下Y）：19〜20歳頃ですね。当時服屋さんで一緒に働いてたDJだったりラッパー、ダンサーたちから「一緒にやらない？」って誘われて2ヶ月に1回のイヴェントで歌い始めて、徐々に色んなイヴェントに出させてもらうようになりました。
　
●その辺りから自分のスタイルは固まりつつあった？
Y：そうですね。一回、レゲエのバンドの方に誘って頂いたこともあるんですけど。やっぱり、メインで聴いて親しんでたのがR&Bなんで。
　
●R&Bをやる上で、一番好き、というか目標とするアーティストは？
Y：メアリー・J.ブライジ、ですね。リリックも凄くストレートだし、自分の弱さとかも曝け出してしまうような人じゃないですか。そういうところも共感できますね。初めてライヴ観てヤラレたのは……ローリンかな。スマートでカッコイイ女性って感じで…。昔はどっちかというと、ネオ・ソウルっぽい方が好みだったんですけど、クラブに行くようになってからはヒップホップのトラックに歌が乗ってる、みたいな今の感じが好きになってきて…。
　
●なるほど。今も一緒に曲作りしてるNITE MEN（トラックメイカーは、Ryuja、TRAMP）とデモを制作し始めたのも？
Y：その後ですね。今回のミニ・アルバムも大半の曲はその流れで、彼等と大阪で録って、って感じで仕上げていきました。特にコンセプトとか決めずに。あれこれ考えるよりも、やりたいことを試してみよう！ってノリで（笑）。コーラスに凝ったスロウとかもあるし。だからメジャーと言っても、基本的なスタンスはあまり変わらないですね。
　
●リード曲「Voice Mail」と、配信先行の「Girls In Da House」は、それぞれAKIRA、Pushim＆森俊也プロデュース曲だけど…。
Y：そう、まったくの初でもないというか。AKIRAさんは、前にMiss Mondayさんの曲でお世話になって。元々歌ってた方だし、ヴォーカルのアドバイスも貰い、凄くキャッチーな仕上がりになりました。あと、「Girls〜」は、レゲエってことで、大きな挑戦でした。R&Bシンガーがやるレゲエの曲、ってあるじゃないですか？　そういう路線を狙ったんですけど…。
　
●これはリリックもPushimさんが？
Y：そうなんです。よく、ヨンちゃんらしいよね〜って言われますが。彼女が私の目線で書いてくれた私への応援歌、というか。クラブでのウケもいいですし。
　
●レゲエに挑戦するのはやっぱり勇気いった？
Y：精神的にプレッシャーでしたよ。レゲエの人は本当にレゲエが好きじゃないですか？　だから半端な気持ちじゃできないと思ってて。でも、Pushimさんは頭が柔らかい人だから、カッコよかったらいいやん！って感じで。だから思い切れました。
　
●今作で“ヨンシン節”はしっかり確立されたよね。
Y：ありがとうございます！　自分らしさを意識し過ぎず、自然にやれたのが良かったのかな、って。“声がドクトク”ということも最近よく言われるようになって気づいたくらいなんで（笑）。あと、リリックは上手くまとめるよりも、素直に自分の気持ちを書くように心がけてます。その方が伝わるかな、って。だから、私が感じたように、他の誰かにも感じてもらえれば嬉しいですね。
　

"Love Rain"
Youngshim
[Pony Canyon / PCCA-02688]