リディム・オフィシャル・ウェブサイト
THE MAZE

BENZLY HYPE
NEW SENSATION
　
Interview by Shizuo "EC" Ishii / Translated by Ichiro Suganuma
　

　Innocent Kruのメンバーとして多くのローカル・ヒット曲を生み出してきたBenzly Hype。現在Innocent Kruの活動と平行してソロ活動にも力を入れている彼をキングストンでキャッチ。
　
●自己紹介を。
Benzly Hype （以下B）：Hemsley Ainsley Jr. a.k.a. Benzly Hype。1976年9月20日生まれだよ。16〜17歳の頃からInnocent Kruのメンバーだよ（他のメンバーはCopper Kid、Dapsy Daps、Maka Head。2001年にVPよりアルバム『Innocent』をリリース）。5〜6歳の頃から音楽を始めて、ピアノを弾いたり、クラシカルなハーモニックスを学んだよ。だから現在はプロデューサーとしても活動していて、ScattaとKings and Kingsっていうプロダクションを設立したんだ。Beenie ManやMerciless、Norris Manらと制作もしてきたよ。Innocent Kruとしてももちろん活動しているけど、同時にソロ・プロジェクトを進めてるんだ。昨年はヨーロッパで「Different World」っていうシングルが出てるし、ジャマイカ国内ならBlack Chineyから「Stroke」、Channel 2からは「Jazmin Jones」が出てるし、Street 777からは「Mirror」っていうシングルもリリースされた。いま、今年発売予定のアルバムを作っていて、Steely & Cleevieとも一緒に制作しているんだ。全てが動いている感じだよ。
　
●レゲエ・ミュージックの何が一番重要なことだと思いますか？
B：ユニティだね。そして正しい行いとは何かを学ぶことだと思うよ。そうしないと今一部で起こっているような良くない状況が蔓延するからね。レゲエ業界はもっとひとつにならなければいけないんだ。争うんじゃなくて分け合えばいいのにって思うよ。ジャマイカの文化や成り立ちは他の国々とは少し違うし、言葉がとても攻撃的だから、ちゃんと伝わらなかったりするんだよね。残念ながら偏見もあるだろうしね。だからこそ僕らは団結することが大切だと思うんだ。とにかく今はダンスホール・レゲエがもっと世界で認知され、リスペクトされることを願っているよ。
　
●RIAJam（ジャマイカ・レコード産業協会）にも関わっているそうだね。
B：RIAJamは今、ジャマイカの音楽業界にとってとても重要なプロジェクトなんだ。そのRIAJamが発案したUNIJamに参加しているんだ。UNIJamとは、ジャマイカにある小さいレコード会社／レーベルをまとめて海外にマーケットを広げていくっていう試みなんだ。ジャマイカの政府も援助しているんだよ。
　
●音楽以外の仕事もしているようだね。
B：そう。今「Me An' Mi Kru」っていう自分が脚本を書いたダンスホール業界のホーム・コメディに関わっていてね、アメリカのWill Smithの『The Fresh Prince Of Bel-Air』のジャマイカのダンスホール業界版だね。色んなダンスホール・アーティストも出演するし、自分やInnocent Kruも出演してるんだ。アップタウンなセッティングで、自分らの音楽業界での生活をもとにしたものなんだよ。例えば、今日はSteely & Clevieのスタジオに行ったら、そこにBounty Killerがいて、そこで色々なことが起こったり、違う日はMixing Labで…みたいなね。今年の夏には番組が始まるはずだよ。