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299    ARTISTS    FLEXX    T.O.K.

Flexx from T.O.K.
D'Link
 
Text by Takanori Ishikawa / Photo by Morrow
 

T.O.K.という個性の強い4人組の中で、大ヒット曲「アイ・ビリーヴ」などで美声パートを担当し黄色い歓声を一身に浴びるフレックス。そんな華のある表舞台での活動と平行してプロデュース業にも力を入れていた彼が、初の作品集『D'Link』をリリース。トップ・アーティストならではのゴージャス感は勿論だが、それだけではなく芯の通った力強い作品集となった。
 

T.O.K.の美声ヴォーカリストFlexxがプロデュースしたダンスホール・アルバム『D'Link』が登場! ポップでカラフル、そして勿論ダンサブルな楽曲満載。どの曲もリズムのキレも良し。プロデューサーとしての腕も中々じゃない。でも、具体的に何をどこまでやっているのか興味あるところですよね。
 
「リディムを最初から組み立てる場合もあるし、誰かを雇って自分のアイディアを形にしてもらう事もある。例えば、ドラム・パターンは自分で組んで、そこから先はChristpher Birchにキーボードを弾いてもらって新しいサウンドを加えてもらうとか。オレは人と一緒に作業するのが好きなんだ。この作品にT.O.K.のBay CやSuper Mario、DJ Karimがメインでプロデュースした曲も入っているのはそういう訳。彼らのエネルギーが良いと思ったら、オレは採用する。他の人に作ってもらった場合でも、プロデューサーとしてあれこれ意見を挟む事は多いけどね。より良い形に仕上げるようにね。オレは全体を見渡して方向性を決めてから事を進めるタイプだから、お金だけ出して誰かにトラックだけ作らせる様な事はしないよ」
 
なるほど。一言でプロデューサーと言っても、何もしない人から、何から何まで一人でやっちゃう人まで様々だけど、彼の場合は非常に柔軟でクレヴァー。実は以前からプロデュース業にも関わっていて、このアルバムも突然発売された訳ではない。この事は意外と知らない人が多いかもね。7”シングル盤をフォローしていないと知らないかも? で、今回のアルバムはいつ頃、構想を思いついたんでしょうね。
 
「頭の中でまとまったのは4年前(!)だね。オレが最初に作った “Dragon Fly” というリズムでCecilの曲を録っている最中に、『これは将来的にまとまった形になるかな』と直感的に思ったんだ。“Dragon Fly” でBeenie ManやT.O.K.の曲も作ったんだけど、アーティストとしての繋がりがあるお陰で、プロデュース業がかなりスムーズに行く事に気付いたんだ。Beenie Manだって始めから凄く協力的だったしね。まあ、俺達は基本的に敵がいないからだろうけど。第一『D'Link』ってアルバムのタイトルだけでなく、オレがファミリーみたいに付き合っているアーティストやプロデューサーとのユルい集合体を指す言葉なんだよ」
 
アーティストの集合体でもあると言う“D'Link”。今回のアルバムに参加したDJ、シンガーの面子も豪華で、且つイキの良いアーティストを人選。特に女性アーティストの参加率が高いのが特徴。Ms.Thing、Tami Chin、Cecil、そしてLady Sawが参加。それぞれに個性的な4人が本作をヴァラエティ豊かな内容にしたと言っても過言ではない。この事については…
 
「女性が活躍するのは良い事だからさ。音楽的にバランスを取るのも大事だし、男性の視点、女性の視点双方から話をするのも大切だと思う。あと、このプロジェクトでは基本的にオレが音楽的スタイルを好きだと思うアーティストをフィーチャーしていて、この4人は凄く才能があると買っている人達なんだ。中にはまだ才能が十分に認められていない人もいるから、このアルバムを聴いた人達に彼女達の素晴しさが伝わるといいな。彼女達は多分、平均的な男性アーティストよりずっと才能があると思うよ」
 
全く同感です。リリックスだけを取り上げても彼女達にはオリジナリティと独自のユーモアセンスがありますよね。逆にそれが悪いとは絶対言わないけど、ダンスホールのリリックスにはある一定のパターンを逸脱しない部分が確かに存在する訳で。そんな中にあって彼女達の感性のしなやかな事。今回参加しているLady Sawは中でもパイオニア的存在。Maximum Respectです。で、若手のTami Chinはどうだったかと言うと…
 
「今回参加してくれたアーティストは皆、どんな人達か知っていて曲を作っているから、意外な一面というのは無かったんだけど。でもTami Chinにはこっちが頼んでなくて、Beenieがフック・アップしたから、出来上がった曲を聴いて彼女の声が出来てきた時はびっくりしたね」
 
このTami Chinの曲と並んで印象的なのが、FlexxとMs.Thingとの「I Like It」。ジャマイカではプロモ・ヴィデオの反応も上々な様。
 
「今、『I Like It』のヴィデオがジャマイカでガンガンかかっていて評判はかなり良いね。上半身がヌードになっているシーンで物議をかもしているけど(爆笑)。皆、あれでオレとMs.Thingが付き合っていると思ったらしいけど、そんな事はないから。まあ、話題になった方が良いから、そのままにしているけど」
 
おやおや。ところで、T.O.K.の新作も初夏のリリースを目指して進行中との事。2月にはプロモ・ツアーで来日予定と大忙し。
 
「基本的に2月の日本では、一人でT.O.K.全員のパートを歌わないとダメかな(笑)。それは冗談だけど、Bay Cが一緒だから、ある程度今までのヒット曲も出来ると思うし、このアルバムからの曲もバッチリ披露したいね。お楽しみに」
 乞うご期待。
 



"D'Link"
Flexx From T.O.K.
[Victor / VICP-64036]

 

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