SHO KIKUCHI(菊地 昇)

[タイトル]
That Man Is Forward - RICO Rodriguez

[選考理由及び一番記憶に残っている撮影]
写真を撮って30数年、膨大なフィルムやデータが手元にあります。一体どのくらいの枚数があるのかわかりません。今までで一番記憶に……と言う質問はイヤと言う程うけましたが、正直言ってそんなものはありません。いつも全力投球だった(…筈)。今シャッターを切ったばかりの写真がそういう意味では新鮮で一番記憶に新しい。だから本当はこの企画の締め切り直前に撮影したスカパラの谷中君の「いい笑顔」の写真をと思った(『GQ』5月号に掲載されるので本屋でチョイ見してください)。でも谷中君とはこれからもっともっと撮影する約束をしたので、2006年のRico Rodriguezを選んだ。72歳のRicoはトロンボーン一本持って世界中を飄々と旅している、そんな男の生き様を撮りたいと思った。思えば、最初に撮影した人もソプラノサックス一本もって世界を渡り歩いたフリージャズのスティーブ・レイシーだった。この頃は一銭にもならなかったけど、只撮りたかった。リコは少しお金になった。30年たって変ったのは、その位かな。

[撮影データ]
カメラ/Nikon D1X
レンズ/AF Nikkor 80〜200mm 2.8ED
日付/2006年4月26日
場所/アバコスダジオ

[最近気になる事柄]
デジカメの普及によって写真の有り様が変ったといわれる。誰でも押せば写せる時代になった。だからこそ自戒の念を込めて「SHO kikuchiの写真」で何をしてきたか? 何ができるのか? 永遠のテーマです。
PS:今年で3回目になる「One Love Jamaica Festival 2007」@代々木公園での菊地と仁礼博氏との写真展「We Love Jamaica」で皆様からの写真を公募しております。「We Love Jamaica」のテーマに添えばどんな写真でもかまいません。詳細はホームページより。http://www.onelove-jamaica-fes.org

[ホームページ]
http://www.shokikuchi.com