BRUCE OSBORN

[タイトル]

歯が足りない

[選考理由]
映画監督の園子音さんと一緒に、街のあちこちに詩を書いて撮った作品群の一枚です。こんな風に一瞬が切り撮れたときは、コラージュしたりコンピューターで合成して作品を作った時とはまったく違った快感があります。六本木の交差点にある誠志堂ビルの窓ガラスに詩を書いて撮ったこの一枚、1992年の街の色が濃く出ていると思います。

[撮影データ]
カメラ/6×7 Mamiya
レンズ/65 mm
日付/1992年
場所/六本木交差点

[一番記憶に残っている撮影]
まだ浅草に住んでいたころ、仕事でKeith Haringの写真を撮ることになったんです。それで、背景に使う大きなキャンバスにlaughing dog(Keithのオリジナルキャラクター)を、まず描いてもらいました。それから、足を上げてKeithを蹴るポーズをとっている犬と、犬を蹴ろうとしているKeithのカットと、犬に蹴られて床にひっくり返っているKeithのカットを撮りました。亡くなったと聞いたときは寂しかったけれど、作家同士が遊びながら作ったコマ撮り写真のセッションは、懐かしいです。

[最近気になる事柄]
白と黒が重なりあって限りない数のグレーが出来、さらにいろいろな色を重ねると、色の数は無限にあります。私の仕事も同じで、これがworkでこれがplayとかの区別がつきにくいことも多々あります。Artとbusiness、dreamsとreality、digitalとanalog、oldとnew、publicとprivateなどなど……最近、そういった境界がなくなってきて、表現の自由さがますます広がったような気がしています

[ホームページ]
http://www.bruceosborn.com/